WORKS
HOUSE – ST
世田谷 / 東京
Interior
House
生活の記憶を顕在化する
永く暮らしてきた家には、日常の繰り返しの中で積み上げてきた『生活の記憶』がたくさん潜んでいる。ものへの愛着や懐かしい記憶、その場を共有した悦び等、様々である。
ピアノを弾く風景、料理をしながらする会話、人を思いながら選択する食器、何度も読み返してしまう本、押入れの中にしまってある子供達の成長の記憶。好きな音楽、好きな本。家族が蓄積してきた様々な記憶の断片が家の中には詰まっている。
家族によりそれは様々であり、またそれが暮らしの豊かさである。こういった、ありのままの家族がもつ魅力的な暮らしの中にある記憶の断片を家のリノベーションを通して顕在化させる事ができないかと考えた。
まずは、パントリーに潜んでいたキッチンが空間を見渡す位置にアイランド型に配置された。
料理、食事、会話が一体化し、新たな生活の記憶をつくる空間が計画された。また、個室に押し込められていたピアノは、ガラス扉により日の当たるリビングと連続させ、記憶の一部となるよう顕在化させている。
また、家の中心には、新しい生活の記憶をつくるための、生活のよりどころとなる壁面家具を配置した。この家具は、生活を共にするものや道具の居場所として計画し、ものの収納ではなく、ものの居場所として設えることで、「しまう」「かざる」「つかう」によって、ものの居場所が変わる様に棚を構成している。この壁面家具が積極的に使われる事で、生活に楽しみやコミュニケーションが生まれることを期待したい。
ものや人と積み重ねた記憶を大切にしつつ、新たな生活の記憶を積み重ね、新しい空間と共に、豊かな暮らしを実現して欲しいと願っている。
ピアノを弾く風景、料理をしながらする会話、人を思いながら選択する食器、何度も読み返してしまう本、押入れの中にしまってある子供達の成長の記憶。好きな音楽、好きな本。家族が蓄積してきた様々な記憶の断片が家の中には詰まっている。
家族によりそれは様々であり、またそれが暮らしの豊かさである。こういった、ありのままの家族がもつ魅力的な暮らしの中にある記憶の断片を家のリノベーションを通して顕在化させる事ができないかと考えた。
まずは、パントリーに潜んでいたキッチンが空間を見渡す位置にアイランド型に配置された。
料理、食事、会話が一体化し、新たな生活の記憶をつくる空間が計画された。また、個室に押し込められていたピアノは、ガラス扉により日の当たるリビングと連続させ、記憶の一部となるよう顕在化させている。
また、家の中心には、新しい生活の記憶をつくるための、生活のよりどころとなる壁面家具を配置した。この家具は、生活を共にするものや道具の居場所として計画し、ものの収納ではなく、ものの居場所として設えることで、「しまう」「かざる」「つかう」によって、ものの居場所が変わる様に棚を構成している。この壁面家具が積極的に使われる事で、生活に楽しみやコミュニケーションが生まれることを期待したい。
ものや人と積み重ねた記憶を大切にしつつ、新たな生活の記憶を積み重ね、新しい空間と共に、豊かな暮らしを実現して欲しいと願っている。
DATA
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竣工2021.9
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延床面積95.05㎡
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所在地東京都世田谷区
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家具棚 / TIME&STYLE , キッチン / 美創
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用途住宅
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写真discovery go / 須藤和也